「釣り体験」で船酔いしないコツってあるの!?
釣り体験を楽しみたいけど、船に乗るのはこれが初めて!という方。
「船酔い」についての不安、ありませんか?
もちろん陸とは違った環境ですから、いつも元気な人でも船酔いする可能性はあります。
でも、漁師さんや船で仕事をする人たちには、「船酔いを起こしにくくするコツ」があるのです。
すぐ実践できる方法もあるので、さっそくチェックしてくださいね。
船酔いはこうやって起こる!自律神経・平衡感覚と船酔いの関係とは
人間は、体の様々な機能を一定のバランスに保つ「自律神経」の働きにより、地上で安定した活動ができます。
その自律神経に信号を送るのは、耳の中にある「三半規管」と「耳石器(じせきき)」です。この2つの器官は平衡感覚を調整する器官で、体の傾きや移動のスピードを感じ取り、自律神経に「体のバランスを安定させよう!」と働きかけ、体の各部位へとうながします。
たとえば船や飛行機、自動車のシートに座ると、体は「座っている」と判断します。
しかし、実際に乗り物は移動しており、自分自身の移動スピードを越えた重力や振動が三半規管と耳石器に「移動している」という情報を与えます。
1.体全体は座っていると感じる
2.平衡感覚は移動していると感じる
このギャップのせいで、平衡感覚が乱れ自律神経がうまく働かず、体のバランスが崩れ具合が悪くなる状況が「乗り物酔い」です。
船酔いを起こしやすい人と船酔いが起きにくい人の違いは、このバランスの崩れ方の個人差が原因だと言われています。
船酔いを起こしやすい人でも注意ポイントさえ押さえれば船酔いを最小限に抑えられますし、船酔いしにくい人でも、その日の体調や前日の過ごし方次第で船酔いを起こします。
ではどんな対策をすれば船酔いをしづらく出来るのでしょうか?
しっかり船酔い対策をして快適に船に乗ろう
船酔い対策は①前日までと、当日(②乗船前・③乗船中)の3つに分けられます。
それぞれチェックしていきましょう。
①船酔い対策、前日まで編
前日の過ごし方で、船酔いの出方が大きく左右されます。
次の2つのポイントをおさえましょう。
1)前日のお酒はほどほどに
沖縄に旅行で来ている方は特に「美味しいお酒」の飲みすぎに要注意です。
船酔いとお酒酔いはもともと原因が違いますので、直接的な関係はありません。
しかし、お酒を消化するため気づかないうちに体力を消耗し平衡感覚が乱れやすくなります。
また、胃もたれは船酔いによる吐き気を増長させることもあります。前日のお酒はたしなむ程度で我慢しておきましょう。
2)なるべくしっかり寝ておこう!
旅行は何かと移動時間が長いもの。現地に着く頃には、疲れが溜まっていることが多いですよね。
疲れのせいで、ちょっとの揺れでも過敏に体が反応しやすくなります。なるべくしっかり寝ておきましょう。
コツは、長時間寝ることよりも、お風呂などでリラックスしたあとに眠ることです。
猛暑日で寝苦しい場合はゴロゴロしているだけでも効果があります。
②船酔い対策、当日の乗船前編
当日、船に乗る前にもやっておきたいことはいくつかあります。
次の4つのポイントをおさえましょう。
1)少し早めに起きる
まだ寝ぼけていたり、乗船ギリギリまで寝ていると体が活動を受け入れることができず、酔いやすい傾向にあります。
頭がしっかり働いてすっきり活動できる時間を逆算しておきましょう。
2)直前のご飯は腹八分
満腹でも空腹でも船酔いはしやすくなります。
満腹すぎると万が一体調を崩したときに吐き気を起こしやすくなり、空腹では酔い止めの薬の効きが悪くなります。
脂っこいものを避け、さっぱりとした和食や、消化が早くすぐエネルギーとして活用できる軽めの麺類などがオススメです。
普段朝ご飯を食べる習慣がない人でも、野菜ジュースやヨーグルト、船の上で食べられるサンドイッチやおにぎりを用意しておくと安心です。
3)動きやすい服装を
締め付けるような洋服は、体に負担がかかります。ずっと同じ姿勢を取るよりも少しずつ体勢を変えて動いた方が酔いにくくなります。また船の乗り降りや船内の移動は陸上とは違うバランスや動きが必要です。
ぜひ動きやすい服装で乗船しましょう。
4)船に乗る前に酔い止めを飲んでおく
乗り物酔いしやすく、酔い止めは欠かせないという方も多いですよね。正しく薬を飲むことで酔いを軽減できます。
肝心なのは、いつ飲むのかということ。
酔い止めは、薬が効くまで1時間前後はかかります。船に乗った瞬間からすでに薬の効果が出ているのが理想です。
船に乗る前に忘れず、薬を飲んでおきましょう。
③船酔い対策、船上でできること編
準備万端で船に乗っても、まだまだ油断はできませんよ!
次の4つのポイントをおさえましょう。
1)船の中央部に乗ろう
船の先端や後方の方が釣れやすい傾向にありますが、船の揺れが少なく、エンジンの臭いなどが気になりにくい場所は何といっても「中央部」。
混みあっていなければなるべく船の中央部に乗せてもらいましょう。
2)移動中は船の前方を向いて
なぜ船酔いするか?ということを思い出してください。
自分は座っているのに、体は移動しているギャップで平衡感覚が乱れ自律神経が上手く働かない。でしたよね!
ということは、船の横や後ろを向いて座ると進行方向とのズレで酔いやすくなります。
スマホでSNSなんてもってのほか!
酔いやすい人ほど前方の景色全体に目を向けて乗りましょう。
3)なるべくリラックスしよう!
船に乗ったことがなく、「船酔いしたらどうしよう?」と不安に思う気持ちや、わくわくしすぎて興奮した状態だと、返って船酔いを起こしやすくなります。
自律神経の働きはストレスに大きく左右されます。
目の前に広がる景色や魚の群れを楽しみながら乗船しましょう。
4)ガムやミントタブレットなどで気分転換
唾液の分泌でリラックスでき、酔いはじめなら症状を軽減できます。
水やジュースをたくさん飲むとトイレに行きたくなるので、ガムやミントタブレットなど、気軽に食べられ爽快感を感じるおやつを持っていると安心です。
船酔い対策、万が一酔ったら...編
万が一酔ってしまっても、他の乗船者もいてすぐに帰港できないかもしれません。
そんな時は船長さんの指示を仰ぎつつこんな対処をすると症状が軽くなります。
・あおむけに寝て首回りや後頭部を冷やす
・ゆっくり少しずつスポーツドリンクを飲む
・耐えられないときは我慢せず吐く
また、船を下りてしばらくしても症状が改善しない場合や、一般的な船酔いの症状よりもひどくなった場合(高熱が続く、吐き気が止まらない)は「熱中症」や「自律神経の疾病」を併発している可能性があります。
気になる症状がでたら早めに受診しましょう。
事前準備をしっかり行って快適な船釣りを!
自律神経の働きによる体質もあるので、どうしても船酔いになってしまう人はいます。
でも、準備や体調を整えることで症状は軽減できます。
なお、当クラブの釣り体験では長い移動時間をとっておらず、海が安定していればそれほど揺れない場所で釣り体験ができます。
今まで酔いやすかった人は「また酔ったらいやだなあ」という不安が「疑似船酔い」になってしまうことも。
そう、一番の秘訣は「リラックス」です!青い海と空、南国の釣りを思いっきり楽しむぞ!この気持が一番大切なのかも知れませんね!
まとめ
・船酔いは移動による振動と、自分の力では移動していない(体は座っている)といった情報のずれで自律神経がエラーを起こすと発生。
・前日は疲れを残さない工夫(夜は眠る、お酒は飲みすぎない)を。
・当日は早めに起きてリラックス。空腹満腹を避け、薬は飲んでおこう。
・船の上では前を向いて中央部に乗ろう。ガムなどの気分転換グッズも忘れずに。
・万が一酔ったら「横になる」「冷やす」「水分補給」「我慢せずに吐く」
・症状が改善しない場合は熱中症かも。早めに病院へ。